洋楽パラダイス
私が中高校生時代に流行した洋楽の曲を振り返るブログです。80年代が中心で、大学時代に流行した曲もあります。本業は高校の世界史教師


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70~80年代の英国ロックを振り返る「英国ロックの深い森の入り口」というブログもやっています。本業は高校の世界史教師。



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パートタイム・ラバー / スティービー・ワンダー
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 スティーヴィー・ワンダーの20枚目のアルバム『イン・スクエア・サークル』(1985年)からの先行シングルで、11月2日に全米No.1となりました。
 シュープリームスの「恋はあせらず」で有名なモータウンのリズム(ホール&オーツの「マンイーター」やジャムの「悪意という名の街」など)を使い、ダンサブルであると同時に打ち込みでクール仕上げた曲です。バック・ヴォーカルにルーサー・ヴァンドロスやフィリップ・ベイリーが参加しています。



 この曲は日本でカセットテープのCMに使われました。そのせいか、日本でリリースされた7インチには、2種類のスリーヴが存在します。番号はどちらも同じくVIPX-1820ですが、CMの写真を使用したヴァージョンと、笑顔のスティーヴィーのヴァージョンの2種です。笑顔ヴァージョンには『イン・スクエア・サークル』について「10月21日発売予定」とありますが、CMヴァージョンにはカセットテープの広告が印刷されています。CMの映像が完成した後、変更されたのかもしれません。


TDKカセットテープのCM


カセットテープCMの完全版




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Oh, シーラ / レディ・フォー・ザ・ワールド
 ミシガン州フリント出身の6人組、レディ・フォー・ザ・ワールドが1985年に放った全米No.1ヒット。ダイアー・ストレイツの「マネー・フォー・ナッシング」から1位の座を奪い、10月12日にトップに立っています。年間チャートでは31位。ちなみに1位を譲ったのは、A-Haの「テイク・オン・ミー」でした。 http://www.billboard.com/archive/charts/1985/hot-100

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 ファンク/ソウル系のエレ・ポップで、プリンス直系の音作りです。タイムなどのいわゆるミネアポリス・サウンド。リーダーのメルヴィン・ライリーのヴォーカルをはじめ、シンセドラム、キーボードなどもプリンスそっくりで、バックのリズムはプリンスの「レディ・キャブ・ドライバー」そのまま。おまけにタイトルが「Oh, シーラ」で、当時プリンスのパートナーだったシーラ・Eのことを歌っているという話もありました。





 この曲に続いて『Ready For The World』からカットされた「Digital Display」は21位までしか上がりませんでしたが、86年には「Love You Down」を全米9位に送り込んでいます。1991年に1度解散し、メルヴィン・ライリーはソロ活動を行っていましたが、2004年に再結成し、現在も活動しています。ただ、ツイッターも更新が止まり、公式サイトも削除されています。
 RFTWのツイッター https://twitter.com/rftwmusic


「ソウル・トレイン」でのレディ・フォー・ザ・ワールド


 オランダのユニット、エンジェル・シティがイギリスの女性シンガーLara McAllenとともに「Love Me Right」というタイトルでカヴァーしました。


Angel City - Love Me Right



見つめていたい / ポリス
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 原題は「Every Breath You Take」(あなたの呼吸すべて)。ザ・ポリスの5枚目にしてラストのアルバム『シンクロニシティー』からの先行シングルで、1983年7月9日から8月27まで8週連続で全米No,1となり、年間チャートでも1位を獲得した曲です。ちなみにこの曲が1位を奪ったのはアイリーン・キャラの「フラッシュ・ダンスのテーマ」で、1位を譲ったのはユーリズミックスの「スウィート・ドリームス」でした。
  http://www.billboard.com/archive/charts/1983/hot-100

 1984年のグラミー賞で「レコード・オブ・ザ・イヤー」はマイケル・ジャクソンの「今夜はビート・イット」に譲ったものの、「ソング・オブ・ザ・イヤー」を獲得しています。この曲のヒットで、ポリスは同年のグラミーでは最優秀ポップ・デュオ/グループ(ヴォーカル入り)も獲得しました。また、『ローリング・ストーン』誌で「史上最も偉大な500曲」(2004年)で83位、『ビルボード』の「Greatest of All Time Hot 100 Singles」では29位にランクされています。
http://www.billboard.com/charts/greatest-hot-100-singles

 ゴドレイ&クレームが制作したPVも、モノクロで美的センスあふれた作品に仕上がっており、彼ら自身による「クライ」(85年)と並ぶG&Cの代表作と言っていいでしょう。




 流麗なメロディーに耳が行ってしまいますが、、歌詞の内容は別れた女性に対するストーカー的心理を歌った不気味な曲です。take・make・breakや、day・say・play・stayと韻を踏んでいる歌詞で、強い執着心がいっそう強調されているようにも感じます。なおスティングのソロ・アルバム『ブルー・タートルの夢』に収められている「セット・ゼム・フリー(If You Love Somebody, Set Them Free)」は、この曲のアンサー・ソングだとされています。ちなみにこの「見つめていたい」は、「至上最も稼いだ曲」で第8位にランクされており、スティングはこの1曲だけで、今でも1日2千ドル(年間73万ドル)の収入があるとのこと。 

  http://www.therichest.com/rich-list/the-biggest/12-highest-earning-songs-of-all-time/


 この曲が収録されているアルバム『シンクロニシティ』(プロデューサーはヒュー・パジャム)からは、「見つめていたい」以外にも「キング・オブ・ペイン」(全米3位)、「シンクロニシティⅡ」(全米16位)、「ラップト・アラウンド・ユア・フィンガー」 (全米8位)のヒットが生まれています。このアルバムを最後にポリスは解散するので、私の中では「絶頂期に解散したバンド」のイメージです。

 私が一番好きな曲は「キング・オブ・ペイン」です。ヒュー・パジャムが得意な暗めの音づくりの巧さが際だつ曲ですが、日本ではシングル・カットされていません。「キング・オブ・ペイン」の素晴らしいボカロ(巡音ルカ)がニコ動にあります。神です。










恋におぼれて / ロバート・パーマー
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 原題は「Addicted to Love」。ロバート・パーマー8枚目のアルバム『リップタイド』(1985)からタイトル・ナンバーに続く2枚目のシングルとしてカットされ、86年5月に全米No.1を獲得した大ヒット曲です。彼の代表曲といえば、文句なくこの曲でしょう。ロバートはこの曲のヒットで、グラミー賞の最優秀男性ロック・ボーカル・パフォーマンス賞を受賞しました。

 レコーディングのメンツは、ギターにアンディ・テイラー(デュラン・デュラン)、ドラムにトニー・トンプソン、そしてベース&プロデュースはバーナード・エドワーズ(ともにシック)という(ロジャー・テイラーはいませんが)パワーステーションの再演です。 ニューヨーク系ミュージシャンが多く、クールでパワフルなファンク・ロックですが、バハマでレコーディングされたせいか、リラックスした雰囲気も感じられます。もともとチャカ・カーンとのデュエットという形で制作される予定が、契約の関係で彼女の参加が不可能となり、ヴォーカル・アレンジメントだけでのクレジットだけになったとのこと。アルバムにはチャカ・カーンの名前もクレジットされているそうですが、日本盤シングルには見あたらず、ライナーでエピソードが触れられているだけです。

 この曲が全米トップに立った1986年5月3日付の「ビルボード」を見ると、2位がペット・ショップ・ボーイズの「ウェスト・エンド・ガールズ」、3位は故プリンスの「KISS」でした。「恋におぼれて」は、プリンスからトップを奪い、PSBに譲るわけですが、それにしても1986年という年は、名曲がとても多い年だったと、改めて実感。
http://www.billboard.com/archive/charts/1986/hot-100


 この曲が「忘れられない1曲」となっているのは、曲の良さもさることながら、何と言ってもPVでしょう。全員同じようなルックスでスタイル抜群の美女たちが、歌うロバートの周りでアンドロイドかマネキンみたいに無表情に楽器を演奏するというPVです。一度見たら忘れられないインパクトがあります。向かって左側の二人はミニスカなのに、向かって右側の二人は長め。4人の顔はアップになるのに、ドラマーの顔はほとんど見えない....というなんとも不思議なPV。.



 英語版のWikipediaは、この女性たちを「rather mannequin-like expression follow the style of women in Patrick Nagel paintings」と表現していますが、Patrick Nagelとは、デュラン・デュランの「リオ」のジャケットを描いたアーティストです。英語版のWikipediaによれば、PVを監督したのはTerence Donovanという柔道が得意な写真家で、出演しているモデルは、Julie Pankhurst (keyboard), Patty Kelly (guitar), Mak Gilchrist (bass guitar), Julia Bolino (guitar), and Kathy Davies (drums)の5人。いったいこの5人の素顔は?....と探してみたところ、こんなブログ記事がありました。
http://noblemania.blogspot.jp/2013/07/the-girl-in-video-addicted-to-love-1986.html
 3つのパートに分かれた長い記事ですが、5人のインタビューをはじめ2013年頃の彼女たちの写真も見ることができます。この記事で面白いのは、5人の中で唯一顔が確認できないキャシーさんのインタビュー。彼女の顔は、ロバート・パーマーに隠れてしまってほとんど確認できませんが、彼女は自分がドラマーを演じた理由を「I guess the naughty ones always get sent to the back!」とジョークを交えて語っています。それにしても、「灰とダイヤモンド」のザイン・グリフのPVに出演したり、ポール・マッカートニーと仕事をしていたとはオドロキです。ちなみにザイン・グリフ、2014年に奇跡の?来日を果たしましたが、「デヴィッド・ボウイの再来」とも言われたかつての面影は、まったくありませんでした(^_^;)
 アル・ヤンコヴィックは「Addicted To Spuds」(Spudsとはジャガイモを意味するスラング)という曲を作り、シャナイア・トゥエインはこのPVをパロディ化したPVをつくっています。



Weird Al Yankovic "Addcted To Spuds"


Shania Twain " Man! I Feel Like A Woman"

 僕のロバート・パーマーに対するイメージは、「ブライアン・フェリーになりきれなかった永遠のちょいワル親父」なんですが、 2003年9月26日、滞在先のパリで心臓発作のため客死してしまいます。ジム・モリソンと同じですね。享年54歳。ジム・モリソンは彼のちょうど半分、27歳での死でした。この曲に関わった元シック~パワー・ステーションのバーナード・エドワーズとトニー・トンプソンも、それぞれ96年と2003年に亡くなっています。





エヴリタイム・ユー・ゴー・アウェイ / ポール・ヤング
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 イギリス出身のシンガー、ポール・ヤングが1985年に放った全米No.1ヒット。オリジナルはダリル・ホール&ジョン・オーツです(80年のアルバム『モダン・ヴォイス』に収録されています)。グニョっとしたフレットレスベースに透明感のあるピアノがからむ印象的なイントロなど、なかなかよいアレンジです。ホール&オーツはこの曲をシングルにはしていないので、選曲のセンスもなかなかのもの。「甘めのブルーアイド・ソウル」のお手本的作品と言えるでしょう。


 
 甘いマスクにソウルフルな歌唱力とも相まってもこの時期のポール・ヤングの人気は凄まじく、84年の「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?」や翌85年のライヴ・エイドやなどでは大活躍し、85年5月、86年3月、そして87年4月と3年連続で来日しています。85年の来日時は(今は亡き)東京厚生年金会館止まりであったものの、同年9月に来日したハワード・ジョーンズが武道館公演を行ったことに触発されたのか、86年と87年は武道館で公演するほどの人気者でした。



Do They Know It's Christmas? スタートはポール・ヤング→ボーイ・ジョージ(カルチャー・クラブ)→故ジョージ・マイケル→サイモン・ル・ボン(デュラン・デュラン)というヴォーカルのリレーは、懐かしさを禁じ得ません。



1986年に英チャールズ皇太子が主宰した「プリンセズ・トラスト・コンサート」でジョージ・マイケルとともに「エヴリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」を歌うポール・ヤング。ピアノはエルトン・ジョン。



現在でもコンスタントに活動を続けています。
 ポール・ヤングのオフォシャル・サイト [http://paul-young.com/]