洋楽パラダイス
私が中高校生時代に流行した洋楽の曲を振り返るブログです。80年代が中心で、大学時代に流行した曲もあります。本業は高校の世界史教師


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70~80年代の英国ロックを振り返る「英国ロックの深い森の入り口」というブログもやっています。本業は高校の世界史教師。



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ライオンズ・マウス / カジャグーグー
 最近、職場の同僚や同級生(大学教授)から記事への称賛をいただき、意気上がっております。

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 2枚目のアルバム『Islands』(84年)から、「ビッグ・アップル」に続く2枚目のシングルで、全英最高位25位。キャッチーなメロディーに加え、打ち込みを多用したポップな音作り♪Hey, Hey, Hey, Hey,Heyというコーラス、「Watch out! 」「I don't think so」という合いの手など、クールでちょっとファンク要素も入った印象深い曲です。そして素晴らしいのがPV。オフィシャルのPVになかなかお目にかかれないのは、政治的すぎてイギリスで放送禁止になったからという理由らしいですが、アーティスティックで素晴らしいPVです。



 
 リマールが抜けた後のカジャグーグーはあまりパッとしないイメージですが、逆に音楽性は高くなっていったように感じます。特に2ndアルバム『アイランズ』は、「ビッグ・アップル」「ライオンズ・マウス」「バック・オン・ミー」というクオリティの高い楽曲を含む大傑作アルバムでした。しかし最初のシングル「ビッグ・アップル」が全英8位で、「ライオンズ・マウス」に続く「バック・オン・ミー」が同じく47位なので、「落ち目」「一発屋」のイメージができあがってしまった観があります。



 インタビューで ニックは「カジャグーグーのアルバムで好きなものは1枚もないよ。今になって聴くのは困難を伴う作業だ。どれも良いアルバムだとは思わないんだ。」と語っていますが、『アイランズ』は傑作アルバムです。リマールをレイオフした後のゴタゴタもあったので、「僕が当時のアルバムを好きでないのは、音楽そのものよりも、当時の思い出の方が強く残っているからかも知れない。」という彼の言葉は、理解できるような気がします。

 
2008年のカジャグーグー再結成ツアーで、リマールをバック・ヴォーカルに演奏される「ライオンズ・マウス」。


 この「ライオンズ・マウス」は、チャップマン・スティック(通称「スティック」)という特異な楽器をポピュラーな存在にした曲でもあります。スティックとは8弦(または10弦、12弦)の弦楽器ですが、両手で別々の弦をタッピングすることで、ベースの低音リズムとギターのメロディを同時に出せるというユニークな楽器です。ギターやベースの場合、片手で弦を弾いて音を出しますが、スティックは両手の指を使って同時に音を出します。音を出すときはフレットに対して弦を叩きつけるので、演奏する感覚としては鍵盤楽器に近いものがあるそうです。いずれにせよ、演奏するには高い音楽的センスとテクニックを必要とするので、このような楽器を早くから扱っていたニック・ベッグスの才能恐るべしです。

 こうしたニック・ベッグスのベース・プレイはミュージシャンからも高い評価を得ており、ジョン・ポール・ジョーンズ(元レッド・ツェッペリン)やスティーヴン・ウィルソン(ポーキュパイン・トゥリー)、そして最近ではスティーヴ・ハケット(元ジェネシス~GTR)のツアーに同行しています。



80年代、エイドリアン・ブリューとともにキング・クリムゾンを支えた名手トニー・レヴィンのスティック・プレイ。ニックがスティックを手にしたきっかけは、1978年にピーター・ガブリエルのバンドでトニーがスティックを演奏する姿を見たからとのこと。


 

【ニック・ベッグスのオフィシャル・サイト】
http://nickbeggs.co.uk/

【ニック・ベッグスのインタビュー①】
チャップマン・スティックを演奏するようになったきっかけについて語っています。
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamazakitomoyuki/20160421-00056854/

【ニック・ベッグスのインタビュー②】
カジャグーグー時代の興味深い話の数々について語っています。
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamazakitomoyuki/20160423-00056930/





ニックのスティック・プレイ。素晴らしい!

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フィール・フォー・ユー / チャカ・カーン

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 アレサ・フランクリンと並ぶ女性R&Bシンガー、チャカ・カーンの代表曲。84年に全米3位、全英1位となりました(ビルボードのダンス・チャート、R&Bチャートでは1位となっています)。オリジナルはプリンスのナンバーで、メロディアスな原曲の良さを生かしながら、チャカ・カーンのパワフルで伸びやかな歌唱が光る名曲です。80年代のブラック・コンテンポラリー・ミュージックを代表する一曲でしょう。

 グランドマスター・メリー・メル(グランドマスター・フラッシュ)によるシャカシャカシャカシャカカーン.....という印象的なラップから始まるヒップホップ調のダンサブルな曲ですが、スティーヴィー・ワンダーによるこれまた印象的なハーモニカが、曲全体にモダンでアダルトな雰囲気も与えています。シンセ関係にはデヴィッド・フランク(システム)の名前も見えますが、この曲で大きな役割を果たしているのは、かつてベビーフェイスの僚友として活躍したファンク/R&B界の重鎮レジー・グリフィンのようです。アルバムではデヴィッド・フォスターなど曲ごとに様々なプロデューサーが起用されていますが、この曲のプロデューサーは、80年代に様々なアーティストを手がけたアリフ・マーディン。

 この曲はポインター・シスターズもカヴァーしていますが(アルバム『ソー・エキサイティッド!』に収録)、リリースはポインターズ・シスターズの方が早く82年にリリ-スされています。また、名曲故に様々なリミックスがありますが、もともと5分以上ある長い曲なので、エクテンディッド・リミックスなど必要はないように思います。先日買った『80'S 12インチ・コレクション』というコンピレーションにリミックス・ヴァージョンが収録されていましたが、やはりシャカシャカシャカシャカカーンで曲が始まらないのは今ひとつでした。でも「フィール・フォー・ユー」からシーラEの「グラマラス・ライフ(クラブ・エディット)」という流れは実によかった!





マウント・フジ・ジャズ・フェスティバルでのステージ












ザッツ・ザ・ウェイ / KC&サンシャイン・バンド

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 75年の全米No.1ヒットで、70年代のディスコ・ヒットを代表するナンバー。単純で覚えやすくキャッチーなメロディーとホーンセクションの組み合わせがイイ感じです。デッド・オア・アライヴもカヴァーしました。私が小学3年生の頃、BCL(知っている人いますかね?短波放送を聴いて放送局からQSLカードという受信証をもらうことを目的とした趣味)をやっていたとき、FENなんかからよく流れていました。

 KC&ザ・サンシャイン・バンド(日本では「ザ」がつかずに単に「サンシャイン・バンド」という表記)は、K.C.ことハリー・ウェイン・ケーシーとリチャード・フィンチの2人を中心とした9人編成の大所帯バンド。マイアミでは名を知られたTKレコード(「恋は待ちぶせ」のOXOのリーダー、イッシュが在籍していたフォクシーなどが所属)のバンドです。結成は73年で、この曲がヒットした75年には、もう1曲「ゲット・ダウン・トゥナイト」という曲が全米No.1になっています。さらに翌年には「シェイク・ユア・プーディ」がNo.1になっています。リーダーのK.C.は80年代にはソロでも活躍しており、テリ・デザリオとデュエットした「イエス・アイム・レディ」(82年に2位)や、ソロ・ヒット「ギヴ・イット・アップ」(84年18位)などのヒットを放っています。










デッド・オア・アライヴの「ザッツ・ザ・ウェイ」



K.C.「ギヴ・イット・アップ」







ドライヴィング・サタディ・ナイト / キーン

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 キーン(KEANE)というと、最近ではイギリスの3人組を思い浮かべる人がほとんだと思いますが、私はこちらのキーン・ブラザースを真っ先に頭に浮かびます。

 この「ドライヴィング・サタディ・ナイト」(原題は「Tryin' To Kill A Sataturday Night」)は、1981にリリースされた曲で、当時カセットテープのCMにも使用されました。イントロのピアノが印象的で、キャッチーなメロディと凝ったアレンジ、爽やかなコーラスワークが魅力の、隠れた名曲です。当時、TOTOがよく引き合いに出されていましたが(確かにアルバム全体の雰囲気は似ている)、この曲に限って言えば、TOTOよりも若々しいエネルギーが感じられます。

 キーンは、トム(キーボード)とジョン(ドラム)のキーン兄弟を中心とした4人組。他のメンバーは、ベースのマイク・ミルウッドと、ギターのマーク・モウリン。この曲が収められたアルバム『KEANE(邦題は『ドライヴィング・サタディ・ナイト』)』がリリースされたとき、トムが17歳、ジョンが16歳というからオドロキです。プロデュースはトム。実はこのキーン兄弟、この作品がリリースされる前、 1976年と1979年にキーン・ブラザースの名義で2枚のアルバムをリリースしているようですが、そのプロデューサーとしてクレジットされているのがなんとデヴィッド・フォスター。その後兄弟は、4人組キーンを結成し、2枚のアルバムをリリースしています。82年にリリースされた2ndアルバム『Today,Tomorrow And Tonight』もCD化されています。






グッド・ガールズ・ドント / ザ・ナック
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 デビュー・シングル「マイ・シャローナ」(『ミュージック・ライフ』誌の投稿コーナー「He said, Sh e said」で、その出だしの歌詞が「『ふんばれば出るわ』と聞こえる」とあった)が6週間連続で全米No.1(年間チャートでも1位)、アルバム『ゲット・ザ・ナック』も全米No.1となり、一躍時代の寵児となったダグ・フィージャーを中心とする4人組ザ・ナック。この曲は彼らの2ndシングルで、1979年11位まであがりました。イントロのハーモニカとシンプルなロックンロールは、初期のビートルズを思わせる、なかなかいい曲です。
 パンクやテクノと一線を画したオーソドックスかつシンプルな演奏と雰囲気が受けて、当時は「ビートルズの再来!」ともてはやされましたが、2枚目『ザ・ナック2』(原題『But the Little Girls Understand』)でこけてしまい、その後80年代はじめには解散します。その後はミッシング・パーソンズのテリー・ボジオをドラマーに迎えて再起をはかったりしますが、大きなヒットはありません。現在も活動中らしいです。オフィシャル・サイトはこちら。[http://www.knack.com/]