洋楽パラダイス
私が中高校生時代に流行した洋楽の曲を振り返るブログです。80年代が中心で、大学時代に流行した曲もあります。本業は高校の世界史教師


FC2カウンター



カレンダー

03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -



プロフィール

zep

Author:zep
70~80年代の英国ロックを振り返る「英国ロックの深い森の入り口」というブログもやっています。本業は高校の世界史教師。



最近のコメント



最近の記事



カテゴリー



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



ブログ内検索



RSSフィード



リンク

このブログをリンクに追加する



Google


見つめていたい / ポリス
IMG_1397.jpg


 原題は「Every Breath You Take」(あなたの呼吸すべて)。ザ・ポリスの5枚目にしてラストのアルバム『シンクロニシティー』からの先行シングルで、1983年7月9日から8月27まで8週連続で全米No,1となり、年間チャートでも1位を獲得した曲です。ちなみにこの曲が1位を奪ったのはアイリーン・キャラの「フラッシュ・ダンスのテーマ」で、1位を譲ったのはユーリズミックスの「スウィート・ドリームス」でした。
  http://www.billboard.com/archive/charts/1983/hot-100

 1984年のグラミー賞で「レコード・オブ・ザ・イヤー」はマイケル・ジャクソンの「今夜はビート・イット」に譲ったものの、「ソング・オブ・ザ・イヤー」を獲得しています。この曲のヒットで、ポリスは同年のグラミーでは最優秀ポップ・デュオ/グループ(ヴォーカル入り)も獲得しました。また、『ローリング・ストーン』誌で「史上最も偉大な500曲」(2004年)で83位、『ビルボード』の「Greatest of All Time Hot 100 Singles」では29位にランクされています。
http://www.billboard.com/charts/greatest-hot-100-singles

 ゴドレイ&クレームが制作したPVも、モノクロで美的センスあふれた作品に仕上がっており、彼ら自身による「クライ」(85年)と並ぶG&Cの代表作と言っていいでしょう。




 流麗なメロディーに耳が行ってしまいますが、、歌詞の内容は別れた女性に対するストーカー的心理を歌った不気味な曲です。take・make・breakや、day・say・play・stayと韻を踏んでいる歌詞で、強い執着心がいっそう強調されているようにも感じます。なおスティングのソロ・アルバム『ブルー・タートルの夢』に収められている「セット・ゼム・フリー(If You Love Somebody, Set Them Free)」は、この曲のアンサー・ソングだとされています。ちなみにこの「見つめていたい」は、「至上最も稼いだ曲」で第8位にランクされており、スティングはこの1曲だけで、今でも1日2千ドル(年間73万ドル)の収入があるとのこと。 

  http://www.therichest.com/rich-list/the-biggest/12-highest-earning-songs-of-all-time/


 この曲が収録されているアルバム『シンクロニシティ』(プロデューサーはヒュー・パジャム)からは、「見つめていたい」以外にも「キング・オブ・ペイン」(全米3位)、「シンクロニシティⅡ」(全米16位)、「ラップト・アラウンド・ユア・フィンガー」 (全米8位)のヒットが生まれています。このアルバムを最後にポリスは解散するので、私の中では「絶頂期に解散したバンド」のイメージです。

 私が一番好きな曲は「キング・オブ・ペイン」です。ヒュー・パジャムが得意な暗めの音づくりの巧さが際だつ曲ですが、日本ではシングル・カットされていません。「キング・オブ・ペイン」の素晴らしいボカロ(巡音ルカ)がニコ動にあります。神です。










恋におぼれて / ロバート・パーマー
palmer.jpg


 原題は「Addicted to Love」。ロバート・パーマー8枚目のアルバム『リップタイド』(1985)からタイトル・ナンバーに続く2枚目のシングルとしてカットされ、86年5月に全米No.1を獲得した大ヒット曲です。彼の代表曲といえば、文句なくこの曲でしょう。ロバートはこの曲のヒットで、グラミー賞の最優秀男性ロック・ボーカル・パフォーマンス賞を受賞しました。

 レコーディングのメンツは、ギターにアンディ・テイラー(デュラン・デュラン)、ドラムにトニー・トンプソン、そしてベース&プロデュースはバーナード・エドワーズ(ともにシック)という(ロジャー・テイラーはいませんが)パワーステーションの再演です。 ニューヨーク系ミュージシャンが多く、クールでパワフルなファンク・ロックですが、バハマでレコーディングされたせいか、リラックスした雰囲気も感じられます。もともとチャカ・カーンとのデュエットという形で制作される予定が、契約の関係で彼女の参加が不可能となり、ヴォーカル・アレンジメントだけでのクレジットだけになったとのこと。アルバムにはチャカ・カーンの名前もクレジットされているそうですが、日本盤シングルには見あたらず、ライナーでエピソードが触れられているだけです。

 この曲が全米トップに立った1986年5月3日付の「ビルボード」を見ると、2位がペット・ショップ・ボーイズの「ウェスト・エンド・ガールズ」、3位は故プリンスの「KISS」でした。「恋におぼれて」は、プリンスからトップを奪い、PSBに譲るわけですが、それにしても1986年という年は、名曲がとても多い年だったと、改めて実感。
http://www.billboard.com/archive/charts/1986/hot-100


 この曲が「忘れられない1曲」となっているのは、曲の良さもさることながら、何と言ってもPVでしょう。全員同じようなルックスでスタイル抜群の美女たちが、歌うロバートの周りでアンドロイドかマネキンみたいに無表情に楽器を演奏するというPVです。一度見たら忘れられないインパクトがあります。向かって左側の二人はミニスカなのに、向かって右側の二人は長め。4人の顔はアップになるのに、ドラマーの顔はほとんど見えない....というなんとも不思議なPV。.



 英語版のWikipediaは、この女性たちを「rather mannequin-like expression follow the style of women in Patrick Nagel paintings」と表現していますが、Patrick Nagelとは、デュラン・デュランの「リオ」のジャケットを描いたアーティストです。英語版のWikipediaによれば、PVを監督したのはTerence Donovanという柔道が得意な写真家で、出演しているモデルは、Julie Pankhurst (keyboard), Patty Kelly (guitar), Mak Gilchrist (bass guitar), Julia Bolino (guitar), and Kathy Davies (drums)の5人。いったいこの5人の素顔は?....と探してみたところ、こんなブログ記事がありました。
http://noblemania.blogspot.jp/2013/07/the-girl-in-video-addicted-to-love-1986.html
 3つのパートに分かれた長い記事ですが、5人のインタビューをはじめ2013年頃の彼女たちの写真も見ることができます。この記事で面白いのは、5人の中で唯一顔が確認できないキャシーさんのインタビュー。彼女の顔は、ロバート・パーマーに隠れてしまってほとんど確認できませんが、彼女は自分がドラマーを演じた理由を「I guess the naughty ones always get sent to the back!」とジョークを交えて語っています。それにしても、「灰とダイヤモンド」のザイン・グリフのPVに出演したり、ポール・マッカートニーと仕事をしていたとはオドロキです。ちなみにザイン・グリフ、2014年に奇跡の?来日を果たしましたが、「デヴィッド・ボウイの再来」とも言われたかつての面影は、まったくありませんでした(^_^;)
 アル・ヤンコヴィックは「Addicted To Spuds」(Spudsとはジャガイモを意味するスラング)という曲を作り、シャナイア・トゥエインはこのPVをパロディ化したPVをつくっています。



Weird Al Yankovic "Addcted To Spuds"


Shania Twain " Man! I Feel Like A Woman"

 僕のロバート・パーマーに対するイメージは、「ブライアン・フェリーになりきれなかった永遠のちょいワル親父」なんですが、 2003年9月26日、滞在先のパリで心臓発作のため客死してしまいます。ジム・モリソンと同じですね。享年54歳。ジム・モリソンは彼のちょうど半分、27歳での死でした。この曲に関わった元シック~パワー・ステーションのバーナード・エドワーズとトニー・トンプソンも、それぞれ96年と2003年に亡くなっています。





エヴリタイム・ユー・ゴー・アウェイ / ポール・ヤング
IMG_1367.jpg


 イギリス出身のシンガー、ポール・ヤングが1985年に放った全米No.1ヒット。オリジナルはダリル・ホール&ジョン・オーツです(80年のアルバム『モダン・ヴォイス』に収録されています)。グニョっとしたフレットレスベースに透明感のあるピアノがからむ印象的なイントロなど、なかなかよいアレンジです。ホール&オーツはこの曲をシングルにはしていないので、選曲のセンスもなかなかのもの。「甘めのブルーアイド・ソウル」のお手本的作品と言えるでしょう。


 
 甘いマスクにソウルフルな歌唱力とも相まってもこの時期のポール・ヤングの人気は凄まじく、84年の「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?」や翌85年のライヴ・エイドやなどでは大活躍し、85年5月、86年3月、そして87年4月と3年連続で来日しています。85年の来日時は(今は亡き)東京厚生年金会館止まりであったものの、同年9月に来日したハワード・ジョーンズが武道館公演を行ったことに触発されたのか、86年と87年は武道館で公演するほどの人気者でした。



Do They Know It's Christmas? スタートはポール・ヤング→ボーイ・ジョージ(カルチャー・クラブ)→故ジョージ・マイケル→サイモン・ル・ボン(デュラン・デュラン)というヴォーカルのリレーは、懐かしさを禁じ得ません。



1986年に英チャールズ皇太子が主宰した「プリンセズ・トラスト・コンサート」でジョージ・マイケルとともに「エヴリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」を歌うポール・ヤング。ピアノはエルトン・ジョン。



現在でもコンスタントに活動を続けています。
 ポール・ヤングのオフォシャル・サイト [http://paul-young.com/]









ジョージ・マイケルよ、安らかに
 2016年は年明け早々のボウイの訃報に始まり、モーリス・ホワイト、プリンス、ピート・バーンズ、レナード・コーエン、ELPのEとP、ジョージ・マーティン....そしてクリスマスにジョージ・マイケルの訃報。まったく驚くしかない。しかもジョージ・マイケルに至っては、私とほとんど変わらない年齢である。自分自身の年齢をイヤでも実感してしまう。

DSCF2923.jpg


 ワム!の「クラブ・トロピカーナ」を聴いたとき、なんて素敵でキャッチーなメロディなんだろうと(内心)舌を巻いた。当時は男性でワム!が好きだと口にしようものなら、かなりバカにされたものである。デュラン・デュランはOKでも、ワム!はダメ....みたいな。スタイル・カウンシルやトンプソン・ツインズらと同様、マクセルのカセットテープのCMにも登場し(後にジョージが日本人をバカにした歌詞に変えて歌っていたことが明らかとなる)、結構人気だった。中にはリフラフという日本人男性4人組バンドが「ウキウキ ウェイク・ミー・アップ」をまんまパクった「東京涙倶楽部」というとんでもない曲もあったほど。



 いくつかトラブルもあったものの、高い歌唱力と優れたソングライターであったことは間違いない。私の好きな彼の曲のベスト3は、
  1位:フェイス(ジョージ・マイケル)
  2位:クラブ・トロピカーナ(ワム!)
  3位:フリーダム(ワム!)
  3位:ケアレス・ウィスパー(ワム!)

ジョージ・マイケル、安らかに。





ネバーエンディング・ストーリーのテーマ / リマール
IMG_1285.jpg


 カジャグーグーをレイオフされたヴォーカリストのリマール(本名クリストファー・ハミル~「リマールLimahl」は本名Hamilのアナグラム)が、ミヒャエル・エンデ原作の映画『ネバーエンディング・ストーリー』のタイトル・ソングとしてリリースした曲。1984年に「ビルボード」で17位まで上がるヒットとなりましたが、「オリコン」チャートでは5位まで上がるなど日本での人気が高い曲で、中学や高校の吹奏楽の曲としてとりあげられることもあります。 2013年にはE-girlsによるカバーが、フジテレビ系月9ドラマ『ビブリア古書堂の事件手帖』の主題歌に使用されました。







 プロデュースは、ミュンヘン・サウンドの総帥にして元祖イタロ・ディスコ、ダフト・パンクも敬愛する「テクノの神様」、ジョルジオ・モロダー。モロダーがリマールにオファーしたのは、リマールが1984年の東京音楽祭のために来日した際、審査員の一人だったモロダーが彼の声を気に入ったからだと言われています。なおこのときの(第13回)東京音楽祭でグランプリを獲得したのは、故ローラ・ブラニガン。リマールは銀賞でした(このとき最優秀歌唱賞を受賞したのが、前年83年に「踊るリッツの夜」をヒットさせたタコ)。コンポーザー・クレジットはモロダーとキース・フォーシー。キースは翌85年にシンプル・マインズの「ドント・ユー?」で全米No.1を獲得します。





 この曲でいちばん印象に残る部分を歌っている女性は、(レコードにはクレジットされていない)ベス・アンダーソンというシンガー。リマールのオフィシャル・サイトには、彼女とリマールが一緒に写っている珍しい写真がありました。
http://www.limahl.com/gallery/galleries/solo/solo3/lim_beth_anderson.html

 カジャグーグーは86年に解散しますが、2008年に再結成し、リマールも復帰。再結成後のカジャグーグーのライブでこの曲を歌唱する際は、ベス・アンダーソンのパートをベース担当のニック・ベッグスが歌っていました。現在はカジャグーグーとしての活動はしておらず、ソロとしてリマールが、またニックがスティーヴ・ハケット・バンドの一員としてそれぞれ来日したのは、記憶に新しいところです。

・リマールのオフィシャル・サイト:  http://www.limahl.com/
・リマール 来日記念特集(ビルボードJP):http://www.billboard-japan.com/special/detail/1482
・ 2016年4〜5月、元カジャグーグーのリマールとニック・ベッグスが相次いで来日
 (YAMAHA): http://www.yamaha.co.jp/ongakukiji/news.php?no=15837